犬の腹腔鏡手術のデメリットとは?|メリットと比較して最適な選択を考える
犬の手術に近年注目されている腹腔鏡手術という手術方法があります。
腹腔鏡手術は、犬に負担が少なく痛みが少ないとして人気が高まっています。
「腹腔鏡手術にはデメリットはないの?」
「開腹手術と比べて何が違うの?」
「実際のところ、どっちを選ぶべき?」
という疑問を持つ飼い主さんも多いでしょう。
そこで今回は、犬の腹腔鏡手術のデメリットを詳しく解説した上で、開腹手術と比較しながら最適な治療方法を考えていきます。
ぜひ最後までお読みいただき、腹腔鏡手術についての理解を深めてください。
犬の腹腔鏡手術とは?
犬の腹腔鏡手術は、小さな切開部位からカメラと専用の器具を挿入し手術をする方法です。
この技術は人間の医療でも一般的に用いられています。
近年動物医療においても、開腹手術に代わる方法として徐々に普及しています。
犬の腹腔鏡手術にはデメリットがある?
どんな手術方法にもデメリットは存在します。
犬の腹腔鏡手術も例に漏れず、いくつかのデメリットがあります。
詳しく説明していきましょう。
費用が高い
犬の腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて手術費用が高くなりがちです。
その主な理由には
- 専用の医療機器が必要
- 高度な技術が求められる
などがあります。
犬の腹腔鏡手術には、専用の医療機器とそれを扱う経験豊富な獣医師が必要です。
そのため、開腹手術よりも設備費用と技術費用が高くなる傾向にあります。
開腹手術と比較すると、1.5〜2倍の費用がかかる場合もあります。
そのため、手術費用を重視する場合には、慎重に検討する必要がありますね。
すべての症例に適応できるわけではない
腹腔鏡手術は全ての犬や病気に適応できるわけではありません。
例えば、
- 腫瘍や組織の癒着がひどい場合
- 出血のリスクが高い疾患の場合
- 非常に小型の犬
などの場合は、腹腔鏡手術には適していません。
病気の状態によっては、開腹手術のほうが適している場合があります。そのため、事前の診察や検査が重要です。
対応できる動物病院が限られる
犬の腹腔鏡手術はすべての動物病院で受けられるわけではありません。
専門の設備や、腹腔鏡手術に対応できる獣医師がいなければ、腹腔鏡手術は受けられません。
そのため、腹腔鏡手術を希望する場合は、事前に対応している病院を探す必要があります。
また、遠方の病院まで通院しなければならない場合もあるため、手術後のアフターケアについても考慮する必要がありますね。
それでも腹腔鏡手術が選ばれる理由は?
ここまで犬の腹腔鏡手術のデメリットを解説しましたが、それでも腹腔鏡手術が選ばれる理由があります。
具体的には
- 術後の痛みが少ない
- 回復が早く、日帰りや短期入院が可能
- 感染症や合併症のリスクが低い
などです。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
術後の痛みが少ない
犬の腹腔鏡手術は、小さな傷で手術が完了するため、術後の痛みが圧倒的に少なくなります。
痛みが少ないことにより、手術後のストレスや不快感を最小限に抑えられます。
回復が早く、日帰りや短期入院が可能
犬の腹腔鏡手術は、前述の通り痛みが少ないため、必要な麻酔量も少なくすみます。
そのため、犬の負担が少なく術後の回復も早いです。
開腹手術では、術後1週間以上の入院が必要な場合がありますが、腹腔鏡手術では日帰りまたは1〜2日の入院で済むケースが多いです。
感染症や合併症のリスクが低い
犬の腹腔鏡手術は、手術の傷口が小さいため、手術後の感染症や出血のリスクが低く、安全性が高いのも大きなメリットです。
まとめ
犬の腹腔鏡手術は近年人気のある手術方法です。
費用が高いことや受けられる動物病院が限られるなどのデメリットがありますが、それを上回る大きなメリットがあります。
特に術後の痛みが少ないことは、犬への負担が小さくすむため、腹腔鏡手術の大きなメリットの一つです。
腹腔鏡手術のメリットとデメリットをしっかりと理解して、愛犬にとって最適な手術方法を選ぶようにしましょう。
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腹腔鏡手術に興味がある方は、提携している動物病院までお問い合わせください。